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sam06e.jpg静香さんの部屋の前に辿り着く。
そっとその場に膝をつくと、静香さんがまだ起きているかどうか、
扉に耳を押し当てて中の様子を伺う。
「………」
何か、聞こえる…寝息じゃあない。
なら、なんだ? さらにぐっと耳を押しつけて、意識を集中する。
『はぁっ、ぁぁっ、はぁぅ、ばかぁ……っ、誠生さんのっ、ばかぁっ……はぁぁ、ぁぁぁぁ……!』
中から聞こえてくる声が、はっきりとした言葉となって鼓膜を震わせた瞬間、
俺は息を飲む。
それは、静香さんの兄貴への甘ったるい恨み言だった。
声だけではない。
ヴィィィィィィ、ヴィィィィィィ、ヴィィィィィィ――…!!
何か小さなモーターが駆動するような音まで聞こえてくるのだ。
「…………」
これは………
俺は、素早く周囲をうかがう。
誰もいないことを確認すると、そっと手をドアノブにかける。
ゆっくりと力を入れると音もなくドアノブが回る。
ひらいたドアの隙間から、夫婦の寝室をのぞきこむ。
「うっくぅうんっ………ふぅ、ふぅっんんっ…は、はっぁ………あっぁぁぁっ…くっふぅうんっ…ふっ、ふ、ふっうぅっ…くふぅぅぅんっ…は、はっは、はぁっ…あぁぁっ…」
【涼人】
(うわ………)
静香さんのオナニーのあまりにもあんまりな乱れぶりに、興奮より先に驚愕が去来する。
【静香】
「あっあふぅう、くぅうんっ…くぅっ…………ふぅんっふぅっ………く、ふっふぅぅんっ………はっはぁっ………はぁぁっ………あっあっぁ………あふぅくぅうっ………っ…」
静香さんがベッドの上で尻を高くあげて犬のように四つんばいになり、
左手でシーツを握り締め、右手で膣にバイブを挿入して、
ズボズボと膣穴を掻き回してよがっている。
一心不乱に手を動かす静香さんの意識は、完全にバイブと膣穴に集中している。
これならば……
俺は、ドアの隙間を広げると、そっと身をすべりこませる。
「くっふぅうっ……はっはぁあっっ………あっぁああ………うっくぅんっ………ふうっふうっ………くふぅぅうぁあっ………、うぅうっ………うぅぅうんっ………はぁっ…!」
大量の愛液を滝のように垂れ流しながらオナニーに没頭している静香さんは、
案の定、俺の侵入に気づかない。
ベッドの後方までそろそろと接近すると、一番の特等席に陣取る。
「うっくぅうぅぅうんっ………ふ、ふぁっぁ………あっぁあ………くぅっくぅっ………ふむっふぅうんっ………あふあっふぅぅっ………くぅううんっ………ううっぅうっ!
俺が真後ろで自慰を観察していることなど知らず、
静香さんはあっという間に逼迫した声を漏らしはじめる。
「またイく、またイっちゃう……っ………!」
声を噛み殺しながら、絶頂の訪れが近いことを漏らしはじめる静香さん。
バイブを操る手は、ますます執拗に膣穴を苛め抜いて、
静香さんを追い込みにかかっていく。
ずっずちゅっずぶぶっ!! ブブブッブゥゥウウウッ――っ!! ずちゅっずぶぶっ!! ぐちゅっぐちゅっずぶううっ!!! ヴィヴィヴィヴィブィィイイイブィィイ――!
「あっぁっぁあああっ~~~~~!! んあはぁああっ~~~っ!! あっぁああ………ひ、ひぁあっぁあ………あふっはぁあああっ~~~っんあぁっんっあぁああっ!!!」
華やかな声を断続的にあげながら、静香さんの尻がくくッくくッと見えない糸で
釣られているように僅かに持ちあがる。
「あッいいいい……ッ!! それっそれっイイっ………!! あっぁあ………イくッ、イくイくッ、イッくふ……ぅぅぅ……ッ、ひっ、ぃぃぃ……っ!!」

  * * *

ぎしぃッ!
「──っ」
足の方からベッドに乗りかかる。ベッドがぎしっと軋む音と、たわむベッドに、
はっと息を飲んで、静香さんが背後を振り返る。
「あ、ぁぁ………っ………」
そこに立っている全裸の義弟の姿を見て、静香さんは悲鳴をあげるでも、
恥ずかしがるでもなく硬直してしまう。
人妻の視線の先には、待ち望んでいる「本物」が、ふてぶてしいほどに
見事に反り返り、その逞しさを誇っている。
「本物が欲しいなら挿入してあげるよ、静香さん?」
「あ……ああ……ァァ……そんな……でも、だってぇ……っ」
身体は完全に盛っている静香さんだが、理性は残っているのだろう。
即ハメを望んでいる体と、逡巡する理性の間で、人妻が揺れる。
愛する夫のものではない怒張を挿入するなんて本来は許されない。
それも脅されて性欲処理のために使われるのではなく、自分から求めるなどと。
俺はそんな静香さんの葛藤を見抜いたかのように、優しげに囁く。
「心さえ誠生兄ぃを愛してるなら、浮気にはならないって。性欲処理にちょっと熱の通ってる生バイブを義理の弟から借りるだけだよ。こんな話、そこら中にありふれてるって」
言いながら静香さんの尻の上にいきりたった怒張を載せて、
ゆっくりと腰を前後させる。
熱く膨らんだ亀頭が、もっちりとした尻の上をゆるゆると動く。
「はぁぁぁ……っ、やめっ、押し付けるのっ、だめぇぇ……っ、熱い……っ、熱いのよぉ……っ」
熱の塊が白い尻肌を焼く感覚に、静香さんはダメと言いつつ、
うっとりとした声をあげてしまう。
一撫でごとに、人妻の頭から理性が溶け落ちていくのを、
その表情から見てとりつつ、俺は悪魔のささやきをくり返す。
「これは浮気じゃありませんって言いなよ、静香さん」
「これは浮気じゃありませんから、愛するあなたよりもセックスが上手な涼人さんに、スケベなオマンコをハメハメしてもらいます──ってさ」
「そんなこと………、い、い、言えないぃっ………」
静香さんはそう言いながら、俺の怒張が乗った尻をもじもじと揺らして、
はぁはぁと熱い息を漏らし、新たな愛液をねっとりとベッドに垂らしていく。
「あ、あぁ………はっはぁっ………ううっ………」
そしてベッド脇のエンドテーブルに置かれた写真を、二人の結婚写真を見る。
瞬間、静香さんの顔が、なんとも言えない表情に歪む。
――あなた、今、どうしてここにいないの………?
顔にありありと浮かぶのは、今、ここにいない夫への恨み言だ。
夫を愛している。紛れもなく愛している。
だが、体はその愛とは別の理論で、いや、本能で動いてしまう。
火照った体は、「女」を目覚めさせてしまった熟れた体は、
快楽を求め、恐ろしいほどの速度で、坂を転がり落ちてく。
静香さんの、唇がわなわなと震え、
きゅっうっと八の字になった眉の間に、苦悩の皺が刻まれる。
静香さんが、くっと唇を噛みしめつづける。
その歯形が付くほどにきつく噛みしめられたその口が、
俺の怒張が幾度目かの往復を果たした瞬間、戦慄きの果てに――ほどけた。
「ああァ……誠生さん……ごめんなさい……」
囁きが、深夜の寝室に零れて、消えた。
それでも、何度も、何度も、口が開いては閉じられる。
膣穴からヨダレを垂らし、肉厚の芳醇な尻肉を熱く火照らせながら、
背信の言葉が、熟れた人妻の唇から漏れはじめる。